島とんがらしとお酒の相性

2008年11月17日 

 世の中にはお酒の数も無限に広がりますが、調味料も同様に数が多いです。調味料は食材を美味しく食べるための補助的役割があります。お酒とお料理の間に入って、それぞれを美味しく結んでくれるわけです。

 今回は八丈島の島とんがらし醤油とお酒類との相性をみてみます。八丈島に限らず、日本列島の島々では唐辛子の栽培が盛んです。

 しし唐など収穫生が高く、気候に左右されない点が栽培されている理由です。

 島は本土から輸送される荷物(食料を含む)に頼らざることが多く、生活は本土よりも苦しくなります。島の特産品で済ますことができれば安上がりであります。

 唐辛子を醤油につけたり、油につけたりして、数々の調味料が作られるようになりました。

 島とんがらし醤油とお酒の相性を見るにあたって用意した酒類は、ビール、白ワイン、赤ワイン、日本酒、焼酎、泡盛、ウィスキー、梅酒です。

 それぞれの代表として、左を選んでみました。

 島とんがらし醤油はあくまで調味料です。最後はカツオとヒラメの刺身も使い相性をみました。

 島とんがらし醤油は「醤油」と「唐辛子」から作られています。島とんがらし醤油を分解して、「唐辛子」と「醤油」とお酒類の相性を見て、「島とんがらし醤油」との相性をみました。

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唐辛子

ビール

△〜○:麦+ホップ+唐辛子としての新しい飲み物となる。余韻は辛いが炭酸で流されているので、辛すぎはしない。ビールが口中からなくなるのに反比例して辛くなる。唐辛子に対してビールの量が多ければだ。

白ワイン

×:酸っぱいし辛い。余韻もからく残る。唐辛子の勝ち。

赤ワイン

:赤ワインのスパイシーさの香りとあう。余韻は辛く残る。唐辛子の勝ち。

日本酒

×:香りはあうもあわないもなく、ただただ2つが存在している。味的には日本酒の旨味が独壇場だが、余韻は唐辛子の独壇場。辛過ぎる。全体的に個性がぶつかる。

焼酎

:蒸留酒に共通する香りと唐辛子の香りがあう。焼酎と唐辛子は味わい的には釣り合うようで、結ばれるという感じだ。リセット効果で余韻もさわやか。

泡盛

:泡盛独特の香りと唐辛子の香りはあう。味わいはそれぞれが主張しあい押し問答。それでもバランスは崩れない。何かもう1つ(料理)あればすご〜くよくなる可能性を感じる組合せ。後味は辛い。

ウィスキー

:香りはスパイシーらしさであう。似たもの同士の香りが口中にも影響して味的にもあう。味わいよりは風味同士かな。

梅酒

△〜×:梅と唐辛子の香りは背中あわせで反発。だが、梅酒の熟成香と唐辛子の香りはあう。口中に梅酒が存在するときには梅酒がリードして唐辛子の存在がなくなったかのようだが、梅酒がなくなった後味はすごく辛い。

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醤油

ビール

:醤油の香ばしさとビールの培煎風味があう。ビールのフルーティーさが顕著に現れる。

白ワイン

:香り同士はあうが、口中では苦酸っぱくなる。お互いの個性がぶつかりあう。

赤ワイン

:醤油のスパイシーさと赤ワインのスパイシーさの香りとがあう。味わいの赤ワインの旨味が増幅したようだ。

日本酒

:吟醸香と醤油の香りはバッティングする。香りの控えめな食中向きな日本酒の旨味に醤油の風味がプラスされて美味しい。

焼酎

:醤油の香ばしい香りと焼酎の香りとがあう。焼酎のリセット効果も生かされる。

泡盛

:醤油の香ばしさと泡盛の香りがあう。醤油によって、泡盛の味が膨らむ。泡盛に醤油が彩りを添えているようだ。

ウィスキー

:醤油の香ばしさとスパイシーさがウィスキーの香りとあう。樽風味なウィスキーと凝縮された醤油の香りとがあう。

梅酒

×:痛んだ梅酒のようになってしまう。木の腐ったような匂いがする。梅酒が汚れてしまう感じだ。

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島とんがらし醤油

ビール

:醤油の香ばしさとビールの香りがあう。余韻は徐々に辛くなるが、食欲をそそる辛さだ。

白ワイン

×:酸っぱく辛い。後に残る香りが、人間としては不快。白ワイン、唐辛子、醤油のそれぞれの悪い点が集まったかのようだ。

赤ワイン

:醤油と唐辛子のスパイシーさと赤ワインのスパイシーな香りはあう。味わいも赤ワインが醤油によって、旨味が増幅する。余韻に唐辛子の辛さは残るが、食欲をそそる辛さだ。

日本酒

:吟醸香のない日本酒と醤油は香りがあう。ご飯に醤油をかけても美味しいことと同じ。そのことがこの相性でも言える。日本酒+唐辛子はすごく辛くなるが、醤油が入ることにより、わずかに辛いだけとなる。醤油が日本酒と唐辛子をまとめてくれている。

焼酎

:終始に渡って何も感じないくらいにあっている。意識もなくなるくらいに、ここまであうのも珍しい。余韻も辛さを感じないくらいのリセット効果がある。不思議なくらい相性が良い。

泡盛

:泡盛がとってもとっても美味しく感じる。まるで違った飲み物に変身してしまったかのようだ。余韻も辛さを感じないくらいのリセット効果がある。

ウィスキー

:前半は味的にもあうと感じるが、中盤から舌の奥の上にどっしりと重みが乗る。ウィスキーの樽風味が別離された感じだ。余韻の辛さはないほどだが、重い樽風味由来の苦旨味が残る。

梅酒

△〜×:梅の酸味が目立ってしまう。辛さが隠れるほどに。

 分解するメリットとして。

 島とんがらし醤油と食材をあわせた時に、唐辛子の部分が主に現れる場合と、醤油が主に現れる場合がある。その時にお酒とあわせた場合、その強く現れた物との相性が強くでるから、分解してそれぞれの相性を知っておくと、後々重宝である。

 例えば日本酒の場合、島とんがらし醤油との相性は良い。醤油との相性が良く、唐辛子とはよくない。島とんがらしを使ったあるお料理と日本酒をあわせた場合、そのお料理と島とんがらし醤油で唐辛子を強く感じると、日本酒との相性は良くなくなる。

[相性診断]

 唐辛子、醤油、島とんがらし醤油ともに相性のよかったのは、焼酎と泡盛とかろうじてビールの3つである。したがって、島とんがらし醤油をかけた場合は、焼酎と泡盛とビールならば何でも合いそうな気配はする。

 逆に唐辛子、醤油、島とんがらし醤油ともに相性の良くなかったのは白ワインと梅酒。この2つは島とんがらし醤油をかけたお料理とは合わせない方が良さそうだ。

 あとの赤ワイン、日本酒、ウィスキーはお料理によって、相性がよくなったり、悪くなったりすると予想される。

 ここら辺についても踏み込んでみよう。用意するのは、島とんがらし醤油には相性のよいお刺身。赤身と白身を用意。カツオとヒラメである。

 ここでもカツオとヒラメに島とんがらし醤油をつける前に、カツオとヒラメとそれぞれのお酒類の相性をみる。

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カツオ

ビール

:カツオの匂いが残る。味わいは並行。両者引き分けって感じだ。

白ワイン

×:酸っぱくカツオの生臭さが増幅する。

赤ワイン

:肉(ハム)を食べているかのようで、味は美味しい。

日本酒

:お酒の米風味とカツオとよくあう。普通という線ではあるが。

焼酎

:終赤身独特の風味が強く残る。

泡盛

:香りと味の強さのバランスが取れる。赤身らしさと泡盛はあう。

ウィスキー

:ウィスキーが強い。カツオらしさが消え、味のない肉を食べているかのようだ。

梅酒

×:カツオの生臭さが増幅。カツオ風味の甘いお菓子を食べているかのようだ。

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ヒラメ

ビール

:ビールの勝ち。ヒラメが繊細すぎてヒラメらしさが消える。

白ワイン

:ヒラメの塩っぱさが全面に出てくる。悪くはない味ではある。

赤ワイン

:赤ワインの勝ち。ヒラメの存在感がない。肉を食べている触感はある。ヒラメらしくない。

日本酒

△〜○:ヒラメの存在は少ないものの、美味しさは感じる。日本酒の香りと味が強く日本酒の勝ち。

焼酎

:香りの控えめな焼酎とはあう。焼酎は味も淡白だが、それがヒラメの繊細さにはあう。

泡盛

:泡盛の勝ち。ヒラメの繊細さが泡盛の迫力で隠れてしまう。

ウィスキー

:ウィスキーの一人勝ち。ヒラメの存在意義がない。

梅酒

△〜×:梅酒の味が薄くなり、生魚の匂いを感じる。

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カツオ+島とんがらし醤油

ビール

△〜○:カツオ臭さはあるものの、バランスはよくて旨い。

白ワイン

×:酸っぱくカツオの生臭さが増幅する。

赤ワイン

:生肉を食べているかのように旨い。生魚臭さは醤油でマスキングされているのだろう。

日本酒

:醤油により、よりカツオと結ばれる。後味の辛さも食欲をそそる。

焼酎

:カツオが前面に出て、焼酎と島とんがらし醤油がバックアップしてくれる。主役と脇役が揃った素晴らしい相性。

泡盛

:泡盛とカツオが前面に出る。島とんがらし醤油が泡盛とカツオを支える。泡盛とカツオがフォワードで島とんがらし醤油がバックスのように。

ウィスキー

:ウィスキー強く、後味に生魚臭さが残る。ウィスキーと島とんがらし醤油がくっつき、カツオが残ってしまう。

梅酒

×:前半は梅酒らしさの酸味がリード。後半から後味にかけてはカツオの生臭さがリードする。

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ヒラメ+島とんがらし醤油

ビール

:島とんがらし醤油がうまくまとめてくれる。ヒラメらしさも感じられる。ビールと島とんがらし醤油があうからであろう。

白ワイン

:ワインは隠れるものの、ワインの酸味がアクセントとなり、ヒラメも美味しい。

赤ワイン

:赤ワインの勝ち。塩っぱさが目立つ。食が進まない相性だ。

日本酒

:ヒラメ+島とんがらし醤油+ごはん=のようだ。日本酒がすべてをうまくまとめてくれる。

焼酎

:全体的なバランスが良い。うま〜いというほどではない。何か足りない気がするおとなしい相性だ。ワカメもいっしょに食べたらになった。

泡盛

:全体的なバランスが良い。うま〜いというほどではない。何か足りない気がするおとなしい相性だ。ワカメもいっしょに食べたらになった。

ウィスキー

:ウィスキーの一人勝ち。ウィスキーの良さがよりわかる組み合わせ。

梅酒

:酸っぱい梅酒のイメージに支配される。

[相性診断]

 カツオとヒラメといった赤身と白身の刺身を島とんがらし醤油をつけて、酒類とあわせた。島とんがらし醤油だけの場合に相性のよかった、焼酎と泡盛とビールは刺身が加わっても相性の良し悪しは変わらなかった。

 また、良い方向に変化したのは日本酒。ヒラメ、カツオともに島とんがらし醤油をつけてであった。特に繊細な白身魚であるヒラメとの相性は焼酎や泡盛よりも良かった。繊細な食材には焼酎や泡盛よりも日本酒が勝ることが言えそうだ。

 この後に大葉とワカメと酒類の相性診断もしたが、それはここではよしておこう。長くなり過ぎるから。全部で3時間かかる相性研究であった。

 

!今日の格言!

 島とんがらし醤油には日本の焼酎や泡盛の蒸留酒があうぞ。繊細な食材ならは日本酒が、焼き物ならばビールの出番だ。

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唐辛子

醤油

島とんがらし醤油

カツオ

ヒラメ

カツオ+島とんがらし醤油

ヒラメ+島とんがらし醤油

ビール

△〜○

△〜○

白ワイン

×

×

×

×

赤ワイン

日本酒

×

△〜○

焼酎

泡盛

ウィスキー

梅酒

△〜×

×

△〜×

×

△〜×

×


お酒とお料理の相性 / 丸河屋