アワビのお刺身と白ワイン

2009年9月21日(月)

 アワビのお刺身にお酒とあわせようとするならば、日本酒とお答えになる方が多いことでしょう。確かにその通り。魚介類のお刺身には、日本酒がうってつけですもんね。

 では、ワインだったらどうか?

 なかなか悩めるところであります。白ワインの何かではいいのでは。そうですよね。そう思いますよね。レモンをかけて白ワインにあわせることが一般的です。あるいはお醤油にレモンを足したレモン醤油でも白ワインとはあいそうです。

 でもですよ!

 アワビにレモンをかけてしまうと、アワビらしさは半減します。アワビのお刺身ですから、ワサビ醤油であわせたい。それでこそアワビにあうワインと言えましょう。

 アワビは白身の貝であり、シコシコした食感があり、貝が持つ風味にアワビ独特の風味が加わっています。貝は潮の香り、海草の香りを持ち合わせています。アワビはそれに加えて、独特の何とも表現し難い香りを持っています。

 アワビは「海の香り」+「貝の香り」+「アワビ特有の香り」を持っていることになります。

 味わい的には、コリコリやシコシコした硬い食感があり、口中でも香り、貝らしい旨苦味があります。

 また、何よりアワビらしいのは、土の匂いです。海の地面に暮らしている貝であるからこそ、あるこの匂い。少々の泥っぽさもあります。

 特にアワビの内臓であるワタには、この匂いが強いです。この点を重視してワインを選ばなくてはなりません。

「ポイント」

1. ワサビにあう。
2. 醤油にあう。
3. 潮騒の香りにも、貝の香りにも、アワビ特有の匂いにもあう。

 これらを持ち合わせているワインなんてあるのでしょうか?と問いたくなるほどの条件であります。

 そんな悪条件にバシッとあうワインがあります。それは北海道ワインのおたるミュラートゥルガウ一番絞りであります。
 

1. ワサビにあう。

 わさびとおたるミュラートゥルガウ一番絞りとは平行の仲で。ワインが美味しくなったりすることはありませんが、よりさっぱりとした感覚が生まれます。ワサビは潮の香りとあいます。ワサビはハーブです。

 おたるミュラートゥルガウ一番絞り + ワサビ = 

 

2. 醤油にあう。

 おたるミュラートゥルガウ一番絞りは、白ワインの中でも、お醤油とあいます。ここが大きなポイントです。白ワインの中でお醤油とあうワインのは稀です。意外な感じがしますが。

 おたるミュラートゥルガウ一番絞り + お醤油 = 

 

3. 潮騒の香りにも、貝の香りにも、アワビ特有の匂いにもあう。

 あわびやウニに共通するような、貝類特有の匂い。潮の香りとあいまって、漂う海産物の匂いであります。白ワインはお魚とあわせる、なんて言いますが、ワインにとっては、魚介類特有の匂いは苦手。ところがおたるミュラートゥルガウ一番絞りは、何の問題ともしません。

 おたるミュラートゥルガウ一番絞りの香り + あわびの香り = 

 私がおたるまで行ってわかってのですが、土地の匂いが魚介類に通じるものがあります。葡萄の木を燃やすと、潮の香り、しかも貝類の匂いがしてきます。おたるワインの葡萄農場は昔は海だったんでしょうね。

 おたるミュラートゥルガウ一番絞りの香りとあわびの香りが久しく結ばれます。いとおしいなあって感じ。コリッコリとしたあわびの食感の新鮮さ。おたるミュラートゥルガウ一番絞りは生ブドウ酒であるための新鮮さ。フレッシュさ同士が共鳴します。

 おたるミュラートゥルガウ一番絞りの味わい + あわびの味わい = 

 それからあわびのワタ。これがおたるミュラートゥルガウ一番絞りとあわびの相性の真骨頂。

 海の中でも土と接して住むあわび。土の泥臭みがあります。と同時に、内臓の旨味。これが好きな人にはたまりませんのですよ。苦手な人も多いでしょうね。おたるミュラートゥルガウ一番絞りがあわびのワタの凝縮された旨味を引き出してくれます。

 おたるミュラートゥルガウ一番絞り + あわびのワタ = 

 

 このような決定的な相性はワインに多く見られます。ワインの特性でもありますね。おたるミュラートゥルガウ一番絞りは世界で一番アワビのお刺身とあうワインだと思います。
おたるミュラートゥルガウ一番絞り


お酒とお料理の相性 / 丸河屋