食の陰陽(食物の陰性・陽性)

 「秋ナスは嫁に食わすな!」誰もが御存知の習わし。秋のナスが美味しいから、嫁に食べさせない、いじわるではありません。ナスは陰性の食べ物だから、体を冷やしてしまいます。妊娠でもしていたら、冷やすのはよくないです。その戒めでもあります。

 同様に「湯冷めするから、いつまでも起きているな!」とお母さんが子供に説教をしたりします。これも入浴が陰性で、体を冷やすためであります。

 物事なんでも陽性か陰性かにわけることもできませんが、ある程度の相対的な陰陽は知っていた方が、健康にもよいわけです。

 この陰陽は最終的に陰の方向に向かう陰性か、最終的に陽の方向に向かう陽性かということであり、一時的な陰陽ではありません。上の入浴は一時的には陽性でありますが、最終的には陰性であります。

 また、お風呂に入った直後は温まっていますから、すぐにお風呂に入って、温かさを持続させて眠りにつくというような、一時的陽性も理解があれば、有効に取り入れられます。

 お風呂に入らない方が、朝方の冷えは少なくすみます。そして、寒いからといって、靴下を履いて寝るのも体の調子を崩しやすいです。

 最初の秋ナスですが、調理方法によって、陰性から中庸また陽性へと変えることも出来ます。知恵の使い用であります。

 明治に福井出身の食医である石塚左玄先生が食と食育についての重要性を説かれました。石塚左玄先生から影響を受けた生徒の一人に桜沢如一先生がおります。桜沢如一先生がマクロビオティックを普及させたことは、周知の事実であります。

 食育の原点からみた、食物の陰陽は次のようであります。食物を陰性と中間の中庸と陽性に分けます。

 穀類:全体的に中庸
 麦が陰に傾き、そばは陽に傾いています。だから、うどんは四国や関西に多く、そばは信州など東日本から東北に多いですね。

 野菜類:陰性〜中庸〜陽性と幅広い
 陰性を示すものは、ナス、トマト、しいたけ、ジャガイモ、里イモ、サツマイモ、竹の子、ニンニクなど。
 陰性でもかなり中庸に近いところにあるのは、ネギ、大根、白菜、小松菜、ほうれん草の緑野菜。
 中庸には、タマネギがあります。
 陽性でも中庸に近いところに、カボチャ、レンコンがあります。
 陽性には、ゴボウ、ニンジン、ジネンジョ、タンポポの根があります。根菜類です。

 果実:ほとんど陰性
 バナナ、イチジク、パイナップル、メロン、ブドウなどが陰性で、陰性でも中庸に近いところに、モモ、カキ、ミカン、スイカ、リンゴ、イチゴがあります。

 魚介類:ほとんど陽性
 河魚〜エビ・カニ〜近海もの〜遠海、と右にいくにしたがって、陽性が強くなります。マグロは陽性に入るわけです。

 香辛料:すべて陰性
 ワサビ、コショウ、トウガラシ、ショウガ、カレーなどなど。

 海草類:中庸に近い陰性
 ひじき、のり、こんぶ、わかめなど。

 肉類:すべて陽性
 鶏肉、卵、マトン、豚、牛らすべて陽性です。

 豆類:中庸から陰性
 中庸に近いのは、小豆、ゴマ、油揚げ、コーヤ豆腐、がんもどきです。
 陰性なのは、そら豆、うずら豆、納豆、豆腐、きな粉、豆乳です。

 乳製品:陰性
 チーズ、牛乳、ヨーグルトなど。

 油:中庸に近い陰性
 ゴマ油、菜種油、紅花油、オリーブ油、ピーナッツバターなど。

 調味料:陰性と陽性とに分かれる
 陰性は、白砂糖、黒砂糖、ハチミツ、合成酢、化学調味料など。
 陽性は、塩、醤油、みそ、などです。

 漬け物:陽性
 梅干し、たくわんなど。

 酒類:ほぼ陰性
 陽性は卵酒くらい。
 陰性は、ウィスキー、ブランデー、焼酎、ワイン、ビール、日本酒です。
 蒸留酒は醸造酒よりも陰が強いです。

 飲料:お酒以外の飲み物は、陰性も陽性もあり
 陰性には、サイダー、コーラがあります。糖分が多いからです。
 陽性には、タンポポコーヒーがあります。

 お茶:中庸に近い
 陰に近いものに緑茶、中庸に紅茶、やや陽性に傾く番茶とくず茶があります。

 

 注意:上にも述べましたが、調理法などにより、陰陽は変えることが出来ます。また、同じ食物でも産地によっても陰陽の度合いは変わってきます。


豆知識 / 丸河屋酒店