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一般的なお酒はお酒の元である酒母を造る時に乳酸を添加します。酵母以外の菌の繁殖を防ぐためであります。これは1909年に推奨された速醸酒母と言います。それまでの日本酒は天然の微生物により、乳酸を得ていました。日本酒は米と水と微生物をうまく操って造られる芸術品でありました。
杉錦は日本酒の原点に帰り、乳酸無添加に向かっています。この杉錦純米吟醸も蔵元の方針に添って、乳酸無添加で造られました。
乳酸無添加のお酒には「きもと造り」と「山廃造り」があり代表的です。一般的な乳酸無添加のお酒は独特の香味があります。
ところが、杉錦純米吟醸は乳酸無添加酒でありながら、乳酸無添加酒独特の香味はまったくと言っていいほど感じられません。
リンゴを思わせるようなフルーティーな純米吟醸であります。
お酒の表示には「きもと造り」とは書いてありません。杉井さんにうかがいましたところ、「きもと造り」のお酒としての意識を持ってほしくはない。あくまで美味しいお酒を造っているのは、これまでと同じ。乳酸無添加は一つの気配りですよ。
確かにね。醸造アルコールの添加については有無を論じられますが、乳酸の添加については聞かないですものね。
乳酸無添加酒ワールドにはまりそうであります。
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